体幹機能改善って?

体幹とは

体幹(たいかん)は、身体の中心部分に位置する重要な部位を指します。具体的には、体幹は首から骨盤にかけての領域で、背骨(脊柱)やその周りの筋肉群、腹部、骨盤底部などを含みます。この領域は、身体の安定性やバランス、動作の制御において重要な役割を果たしています。

体幹の主な構成要素には以下のものが含まれます:

  1. 背骨(脊柱): 背中の骨である脊椎が体幹の中心を形成しています。脊柱は体の姿勢を維持し、保護機能を果たしています。
  2. 腹部: 腹部の筋肉も体幹の一部であり、特に腹直筋や腹横筋などが含まれます。これらの筋肉は、姿勢の維持や動作の制御に寄与します。
  3. 背部の筋肉: 背中の筋肉群も体幹を構成しており、姿勢の維持や背骨のサポートに関与します。
  4. 骨盤底部: 骨盤の底に位置する筋肉(骨盤底筋)も体幹に含まれます。これらの筋肉は、尿道や直腸をサポートし、骨盤の安定性を保ちます。

体幹の強化は、スポーツや日常生活の動作において安定性や効率性を向上させるのに役立ちます。また、良好な体幹の状態は、姿勢の改善や慢性的な腰痛の予防にも寄与し、精神面への影響も知られています。

体幹の機能とは


体幹機能(Core Function)は、身体の中心部に位置する体幹(背骨、腹部、背部、骨盤など)に関連する機能や能力を指します。これには様々な要素が含まれ、体幹機能の向上は安定性、バランス、姿勢の維持、効率的な動作の実現などに寄与します。

わかりやすく言えば、体幹機能とは、まっすぐ立って歩く、
ヒトの基本機能『直立二足歩行』を可能とする機能のことです。

直立二足歩行(ちょくりつにそくほこう、: bipedalism)とは、脊椎垂直に立てて行う二足歩行のことである。現存する生物のうち、直立二足歩行が可能な生物は、ヒトだけである。
~Wikipediaより

筋肉の働きがアンバランスになると、骨格的なアライメントが崩れ『不良姿勢』と呼ばれる状態になります。

不良姿勢=アンバランスな姿勢を長くとり続けると、いろいろな痛みや違和感が出ることがあります。これらは『不定愁訴(ふていしゅうそ)』と言われ、病院にかかって検査をしても特に客観的な原因となる病気が見つからないような状態をさします。

例えば腰やひざ、肩、などの各部位に現れる痛みに対して、湿布を張ったり病院で痛み止めの注射を打ってもらっても、これらは対処療法であり根本的に治るわけではないので、気分が滅入るものです。

「なんとなく体調が悪い」「病院にかかるほどではないが、気になる痛みや違和感が続く」という状態に陥ると、精神的にもやる気が出なくなったり、仕事や学業、生活面に様々な影響を及ぼします。

本来生まれ持ったヒトとしての基本機能、まっすぐ体を支える機能=体幹機能を改善することで、心と体の調子を整えやすい状態に導くこと、これが体幹機能改善です。

体幹機能改善は、体幹(中心部)の筋肉の強化や柔軟性の向上を通じて、姿勢の安定性、バランス、運動能力を改善することを指します。体幹は、背骨周りの筋肉や深層の腹部・背中の筋肉、骨盤底筋群など、体の中心に位置する重要な部分を指します。これらの筋肉が弱体化したり不適切な使い方をすると、姿勢や運動の制御が難しくなり、さまざまな問題が生じる可能性があります。

体幹機能改善の目的は、次のような点を含みます:

  1. 姿勢の改善: 正しい姿勢は体のバランスを保ち、関節や筋肉にかかる負担を軽減します。体幹の強化は、良好な姿勢を維持するのに役立ちます。
  2. バランスの向上: 体幹の筋肉を強化することで、体の中心に安定感が生まれ、バランスが向上します。これは日常生活やスポーツでの安定性や機動性に影響します。
  3. 運動パフォーマンスの向上: 体幹の強化は、スポーツやフィットネス活動において、力強い動きや正確な動作をサポートします。特に、ダンス、ゴルフ、テニスなどのスポーツでは、体幹が重要な役割を果たします。
  4. 慢性的な痛みの軽減: 腰痛や背中の痛みなど、慢性的な痛みがある場合、体幹の強化と柔軟性の向上が症状の改善に寄与することがあります。

体幹機能改善にはさまざまな方法があります。具体的なエクササイズやストレッチ、ヨガ、ピラティスなどが一般的な手段として挙げられます。また、トレーニングプログラムは個々のニーズやフィットネスレベルに合わせて設計されるべきです。専門家の指導を受けながら、安全かつ効果的に体幹機能を改善することが重要です。

姿勢と心

「姿勢が整うと心も整う」という言葉には、身体と心の相互関係についての意味が込められています。正しい姿勢を保つことが、心身の健康に寄与すると言われています。以下に、この言葉の背後にある考えや関連する側面についていくつかのポイントを挙げてみましょう。

  1. 身体と心のつながり: 姿勢は、身体の構造と密接に関連しています。良い姿勢を保つことは、筋肉や関節の正しい働きをサポートし、それが心身の調和に寄与すると考えられています。
  2. 自信と姿勢: 正しい姿勢は、自信を感じる手助けとなることがあります。背筋を伸ばし、頭を上げることで、自分自身に対する自信やポジティブな気持ちが醸成されるとされています。
  3. 呼吸と姿勢: 正しい姿勢は、良い呼吸を促進する助けとなります。良い呼吸はリラックスやストレス軽減につながり、心の安定に寄与することがあります。
  4. 精神的側面: 姿勢が整うことで、自分自身に対する注意を向けやすくなります。これによって、心の乱れやストレスに気づき、適切に対処することができるかもしれません。

総じて、「姿勢が整うと心も整う」という言葉は、身体と心の相互作用に焦点を当て、良い姿勢が心身の調和に寄与する可能性があると示唆しています。ただし、これは個人差があり、一概に当てはまらない場合もあります。身体的な健康と心の健康は複雑に絡み合っており、総合的なアプローチが重要です。